作品内容
彼女は現在25歳。
仕事はそこそこに、あくまでプライベートを重視する最近の若者の一人と言って良い。
いわゆるアフター5の誘いに彼女が乗る事はなく、会社の人との交流は極めて希薄・・・。
会社で仲が良い人はいないという有様なのである。
コミニュケーション能力の無い若者が増えていると言われて久しい昨今。
会社の飲み会に行きたくないと公言する人も多いと聞く。
それはつまるところ、会社というものに夢や目標を持てない社会構造そのものの問題であり、
プライベートを重視し、仕事はあくまでお金を稼ぐ為の行動にすぎないという、ドライな若者が増えたという事である。
したがって彼ら彼女らが、必ずしも悪いというわけではないのだが、
会社そのものに目標を持って頑張っている人間にとっては、それが面白くない。
・・・いたって当然の事である。
自分が美味しい美味しいと思って食べている食事を、隣でマズイマズイと言って食べている人がいたら気分が悪いものだ。
問題だったのは、いつきが会社を大事に思っていないという態度を、事あるごとに露骨に出してしまっていた事だろう。
溜まりに溜まったヘイトは、彼女の想像を超えてしまっていたようだ。
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